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SEへの道

金融プロジェクト編

2024年10月23日
広報担当
システムエンジニア(金融プロジェクト編)
自己紹介
所属部署
第3システム事業部
名前
N・K(男性)
役職
事業部長
勤続年数
33年

仕事内容

地方銀行のシステム保守に携わっています。

銀行システムは、銀行の3大業務である「預かる」、「貸す」、「送る」を支える勘定系システムや、
銀行の経営管理や営業支援を担う情報系システム、営業店事務を担う周辺系システムなど様々なシステムで構成されています。
これらのシステムはネットワークで接続され、24時間365日稼働しているシステムもあります。
このため、定時外での仕事も多くあります。
また、システムは、一度動き始めたらそれで終わりではなく、日々メンテナンスやシステム変更が必要になります。
特に国の制度が変更になったり、預金者の利便性を向上させたり、他の銀行とサービスの差別化を図ったりするなど、常にシステムに対し変更が検討されています。
これら銀行内の多くのシステムが最適なシステムになるよう、銀行内の各部署からの要望を聞き、銀行員の業務が効率化されるようシステムの提案を行っています。
また、システムは多くのIT企業、そして多くのSEにより開発され維持されています。
このため、銀行とIT企業の間に入り、取り纏め、システム全体が機能するようマネジメントも行っています。

SEとしてのポリシー

利用する人が何を求めているのか、どんな課題を抱えているのかを深く理解するよう心掛けています。
お客様の課題を理解し、システムで解決するのがSEの役割の一つです。
このため、SEはお客様の望むものをいかにしてシステム化するかが問われます。
しかし、お客様の中には明確にシステム化を描いている人はあまり居ません。
また、望むものが明確ではないお客様も居ります。これらお客様の抱える問題を引き出していく必要があります。
そのためには、お客様とのコミュニケーションが重要になってきます。
お客様と話をする際は、極力システム用語は避け、イメージしやすい言葉を選び進めるなど、目線を合わせることも心掛けています。
また、システム開発には、予算やスケジュールが存在します。必ずしも最新の技術や高価なシステムを提案するのではなく、最適なシステム提案も心掛けています。
SEはコンピュータに向かって仕事をする無機質な仕事を連想される人もいますが、全く逆で人と人とのコミュニケーションをとることが仕事です。
コミュニケーションを密にとることで要望や期待に対する理解を深めることができ、また、理解をすることでお客様に安心感を与え、信頼関係を築くことができます。
このお客様との信頼関係こそが、システム開発全体の成功の鍵となります。

SEの1日

お客様との打合せが主な作業になりますので、状況により一日の流れは違います。
打合せは事前に日程を調整し、一日の多くの時間は、その打合せに向けた提案内容の検討や資料作りを行います。
一人で検討することもあれば、大きなシステムだとチームで検討したり、専門の職種に意見を求めたりして提案資料を作成します。
一日中1つのシステムに集中することもあれば、小さなシステムを掛持ちで検討を進めることもあります。

ある日の一日
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8:00 出勤
一日のスケジュールを確認する。朝までに届いたメールの確認と返信を行う。

9:00 打合せ準備
お客様との打ち合わせに向けて資料の準備などを行う。

10:00 お客様との打合せ
お客様の要望や課題のヒアリングを行う。システム化に向けた提案内容を説明し検討会を行う。

11:30 昼食
お客様のセンター内にある社員食堂でランチ。

13:00 システム検討作業
お客様からヒアリングした課題をもとに、次回打合せに向けた検討資料の作成や見積りを行う。
専門職種へのヒアリングや営業担当との調整も行う。

16:00 進捗会議
プロジェクト全体のスケジュールを確認し、スケジュール遅延など問題がないか確認する。

17:00 業務終了
帰宅
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この他に、お客様からのシステムに対しての相談や突発的な問合せなど、都度、対応も行っています。

某エンジニアがSEになるまで

私が入社した頃はWindowsパソコンが世の中に広まり始め、それまでパソコンが高価で一部のマニアの人のものでしたが、
ようやく一般の人でもパソコンを使い始めた頃でした。私も殆ど触ったことがなく、学生時代のレポートなどはもちろん全て手書きでした。
入社後、キーボードに恐る恐る触っていたのを覚えています。

最初の配属は都市銀行のシステムでした。
当社は設立し間もないころのため、今のような社内の新人教育や研修制度などが整備されておらず、
何の研修もない状態で見様見真似でプログラムを作っておりました。
この時、他人が作ったプログラムとマニュアルが頼りであり、そこからプログラムに関する多くのことを学んでいました。
数年ほど、プログラマーとしてプログラムを作ってきましたが、この間はプログラムを作成するために必要な設計書はSEにより作成されたものでした。
誰が何処でシステムを検討し、設計書を書いているなど深く考えることもなく、淡々とプログラムを作っておりましたが、20歳代後半に配属替えがあり、
銀行とは全く異なる業種である農協システムを、SEとして担当することになりました。
これまでSEのノウハウは全くなく、農協の仕事も全くわからない状態であったため、打合せのたびにお客様に怒られる日々でした。
何をどうすればお客様に喜ばれる最適なシステムの提案ができるのか、試行錯誤を繰り返していました。
この時の経験が、お客様の事を深く理解する必要であったり、お客様目線で話をすることであったりといった、
SEとしてのコミュニケーションの基本を体で覚えさせられることとなりました。
これが転機となり、その後、地方銀行システムに配属転換し、20年以上、SEとしてお客様と良好な関係を築き、
お客様本位のシステムに向け最適な提案を行ってこられたと思います。
お客様だけではなく、プログラマーをはじめとする開発メンバーとも自分の検討したものを実現してもらうために、
しっかりとコミュニケーションを図ることも重要です。
SEは、コミュニケーション能力やヒアリング能力のほかにも、マネジメント能力や技術力など様々な能力を必要とされます。
他業界、他職種の知識に関しても好奇心を持って学ぼうとする姿勢をもち、いきなり高度なレベルのSEを目指すよりは、
プログラム言語を含め必要となる基礎的なIT知識全般を学び、徐々に自分の得意な領域を見つけてより深い知識を学ぶことで、
お客様に求められるエンジニアになれると思います。