トップ
>
L-Walker
>
社員のつぶやき

手作りビール

2024年09月25日
広報担当

皆さんビールはお好きでしょうか?
アサヒ、サッポロ、海外のビール、いろいろなビールが売られています。
クラフトビールが流行って、それらが飲めるクラフトビール専門のお店も結構あるかと思います。
実は、ビールは自宅で作れちゃいます!・・・・ただし、守るべき法律はあります。
今回はそんな手作りビールの世界を少しだけご紹介しようと思います。
※日本では醸造に関する法律があります
 日本では、個人がアルコール度数1%以上のお酒を自家醸造することは法律で禁じられています。
 これは、個人で飲んで楽しむ範囲であっても「10年以下の懲役又は100万円以下の罰金」という
 厳しい罰則のつく違法行為になります。

1.ビールの材料について

①麦芽(麦芽は主として二条大麦)
 麦芽由来の成分が発酵により炭酸ガスとアルコール、そしてビールの香りや味の成分を形成します。
 

②ホップ
 ビールに独特な芳香と爽快な苦味を与えます。
 麦汁の過剰なたんぱく質を沈殿・分離させ、ビールを清く澄んだものにします。
 雑菌の繁殖を抑え、ビールの腐敗を防ぎます。
 ビールの泡もちをより良くします。
 

③水
 きれいなおいしい水がビールを美味しくする基本になります。

④ビール酵母(イースト菌)
 酵母を使用して、麦芽から抽出した糖分を分解し、二酸化炭素とアルコールに分解してもらいます。
 こいつのおかげでビールにアルコールが作られます。
 

本来はこれら材料を使って大規模な装置を使ってビールを仕込んでいきますが、自家製ビール作りのために、簡単に作れるようにキットが販売されています。
そのキットを使うことで、簡単にビールが作れるようになっています。以下のようなキットが売られています。
これは1番間単にビールが作れるセットです。
作成の手順をざっくり言うと、鍋にお湯を張って、青い缶の中身(モルトから糖を抽出した水あめのようなもの)を入れて、混ぜます。
均一に混ざったら、少し冷まして、付属のビール酵母を入れて、ビニールの袋に入れて数日待つだけ。
これでビールになります。笑
※このキットは本当にお試しで、少しだけ手間と道具をそろえてあげれば非常においしいビールができます。
下に記載している自家製ビール造りの道具です。

2.ビール造りの道具について

ビール造りと聞くと、皆さんはこんなイメージかと思います。

自家製ビールを作るときはこんな簡単な道具で作れちゃうんです。

こんな道具で本当にできるの?と思ってしまいますが、できるんですw
材料、工程、原理を理解してしまえば、結構簡単です。
ちなみに、この画像の透明なタンクはプラスチックのボトルで
1回で19Lくらい仕込むことができます。
※これもネットショッピングで購入可能です。

3.自家製ビール造りの手順

3-1.仕込み
 ①糖化
  70度くらいのお湯に麦芽(モルト)を入れて、ゆっくりと麦芽から糖分を抽出します。
  モルトのでんぷんを、糖への変えていく工程になります。
  
  大きめの鍋でモルトを煮込んでいきます。
  また、先に紹介したキットではこの煮込みの工程で抽出する糖分を濃縮した
  モルトエキスというものが缶詰で売られていますので、お湯にそのエキスを溶かすだけで
  この工程を短縮できます。
 
 ②濾過
  糖化を終えたお湯から、麦芽を取り除きます。※モルトエキスを使用する場合はこの工程は不要
  この段階のビールの元を”ウォート”と言います。

 ③煮沸
  ウォートにホップを投入し、ホップの香りや苦みをつけていきます。ホップを投入し温度
  (75度前後)を上げていきます。
  高い温度でホップを煮込むと苦みが増し香りは弱くなります。
  低い温度でホップを処理すると、香りが増し苦みは少なくなります。
  自家製ビール造りでは生のホップではなく、ホップペレットという乾燥させたホップを固めた
  ものを使います。
  

 ④冷却
  ホップの成分を移し終えたら冷却(25度前後)します。冷却後、発酵タンクに移します。
  次の工程で、ウォートにビール酵母を入れますが、ウォートが高い温度のまま酵母を入れて
  しまうと酵母が死んでしまい、アルコールが作れなくなってしまうので要注意です。

3-2.発酵
 ①酵母を投入し発酵を開始させる
  仕込みが終わったウォートに酵母を入れていきます。
  発酵タンクにウォートを入れて、そこに酵母を入れます。
    
  発酵が始まると、ぶくぶくと泡が出てきて、発酵が始まったことがわかります。
  ウォート内の糖分を酵母が処理して、二酸化炭素とアルコールに分解してくれます。
  二酸化炭素は、発酵タンクの上に、逆止弁をつけて逃がします。
  これをしないと発酵タンクが爆発します。
  
  逆止弁で外からの空気はシャットアウトし、中の二酸化炭素は放出します。
  この発酵のタイミングで、香りの強いホップを入れて発酵させ、ビールに香りを強く着ける
  手法もあります。
  IPA(インディアペールエール)という柑橘系のような強い香りを持つビールは、この方法をとる
  ことが多いと思います。
  IPAのさわやかなあの香りはホップの香りです。
  この段階でウォートから「発酵中のビール」と呼び名が変わります。

 ②澱引き
  発酵が進むと、発行タンクの中には”澱(おり)”という物質が沈んできます。
  これは活動を終えたビール酵母で独特な香りがあります。
  パンとか、みそのようなニュアンスです。
  発酵の工程で、この澱をタンク内に長いこと入れてしまうと、せっかく作ったビールに
  みそのような独特な酵母臭がついてしまいます。
  好きな人もいるようですが、どちらかというとネガティブな香りなので、この工程で澱を発酵中
  のビールから取り除きます。
  
  上の画像が発酵タンクの底の部分ですが、こんな感じで澱というものがたまります。
  白い層になっているものが澱というものです。
  これをサイフォンの原理を使って取り除きます。
  
  へたくそな図ですいません、、w
  青い方が発酵タンク、白い方が先に紹介した道具のバケツの方だと思ってください。
  発酵中のビールが入った発酵タンクに、シリコンの長いストローのような道具を入れて
  空のタンクにセットします。
  空のタンク側に差し込んだチューブの出口を軽く口で吸いこみ、シリコンチューブに液体を
  通すことでシリコンチューブ内のビールが、自動的に空のタンクに液体が移ってきます。
  この時、澱を吸い込まないように調整して澱以外の部分を移すことで澱引きを行います。
  澱引き後は発酵タンクを清掃して、再度ビールを入れて、置いておくことで、また澱が底に
  溜まってきます。
  ビールに雑味を残さないために、何度かこの工程を行います。

3-3.瓶詰
 発酵中のビールを少しだけ口に含み、甘みがあまり無ければ糖がほぼアルコールに分解されており
 発酵が終わったと判断できます。
 発酵、澱引きも終わったらいよいよ瓶詰になります。
 瓶詰とは言え、この段階では完全なビールとは言えません。
 そう、炭酸が全く入っていません。気の抜けたビールです。
 この工程では炭酸を作り出し、ビールを完成形まで持っていきます。
 瓶詰という工程ですが、自家製ビール作りではPETボトルを使用することが一般的です。
 自家醸造用のビール専用のPETボトルというものも売られています。
 https://www.sakeland.net/?pid=2173112
 
 そのPETボトルにビールを入れて、そこに少しだけ砂糖水を入れます。
 その状態で、PETボトルのふたをきっちり閉めて、日光を避け放置します。瓶詰は完了です。
 ビールの中には澱引きをしたとはいえ、まだ生きている酵母がいっぱいいます。
 この工程で何が起きるかというと、少しだけ入れた砂糖水をビール酵母が処理して
 アルコールと、二酸化炭素に分解します。
 蓋が閉まっているPETボトル内で二酸化炭素は逃げ場がなく、ビールに溶け込んでいきます。
 この溶け込んだ二酸化炭素がビールの炭酸になります。ビール酵母はすごいですね。
 PETボトルが次第にパンパンになり、押してもつぶれなくなったら、ビールの完成です!

4.楽しむ!

 今までの苦労を思い出し、自家製ビールを楽しみます。
 パンパンになったPETボトルを冷蔵庫に入れてキンキンに冷やします。
 ビールに合うおつまみを作るもよし。
 BBQなどで自宅に人を呼んだときに、自家製ビールをふるまうもよし。
 自家製ビールの味はたまらないものがあります。
 

5.最後に

  いかがでしたでしょうか?こうやって手順を書いてみると何だかいっぱいやることあるな。。。
  と見えてしまいますが、やってみるとそうでもないです。
  少しでも興味を持っていただけたら嬉しいです。
  ちなみに、以下URLの先で自家製ビールに必要な道具や材料が購入できます。
  https://advanced-brewing.com/
  初回お試しセットは3870円で売っています。
  https://advanced-brewing.com/0_otameshi.html
  ※おすすめは【透明ボトル型発酵容器付きグレードアップセット】というやつですね。

  道具、材料、購入した材料に即したレシピもついてきます。
  その通りに作ればおいしいビールができます。
  このレシピに、日本で作成するうえでアルコールが1%を超えないようにする方法も
  記載があるので安心です。
  少しでも興味のある方は、上のURLから自家製ビールの世界に足を踏み入れてみてください。
  
第2システム事業部 第1グループ S.O